2016年09月15日

チンパンジーにタイプライターを与える。
チンパンジーは嬉しそうにキーを叩き始める。

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チンパンジーがタイプライターを叩き続けるうちに、偶然に意味のある単語が含まれることがある。
タイプライターのキーの数はおよそ100だと言われているので、このチンパンジーが"chimpanzee"とタイプする確率は、 100の10乗分の1だ。100,000,000,000,000,000,000、つまり京のもう一つ上の垓という呼び方を使って、「1該分の1」ということになる。
ちなみに"monkey"であれば、100の6乗分の1なので、「1兆分の1」ということになる。

そして、このチンパンジーが充分長い時間タイプをし続ければ、やがてシェイクスピアの戯曲を"偶然に"書くことが起こりうる。これは、科学でよく使われる「充分に長い時間」というのがミソで、本当に充分に長い時間(宇宙が生まれてから今までの時間ぐらいの)タイプし続ければ、シェイクスピアの戯曲が現れることが「確実である」とされている。

これを「無限の猿定理」という。
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myinnerasia at 08:09|PermalinkComments(0)メタロジック | 生命

2016年09月14日

先日、一緒に仕事をしているある会社の人に、僕が勤めている会社のある国から同僚(日本人ではない)が来日するのでぜひお会いしていただきたい、ということを話した時、そのある会社の人(日本人)が不思議なことを言った。

「その人は日本語は話せますか?」

その人(日本人)は英語が話せないことは知っているし、海外から来る人と会うことになったら不安になる、という気持ちもわかる。
だが、どうして海外から来る日本人ではない人がたまたま日本に来るというだけで日本語が話せるか、と思うのだろう?と不思議になった。
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myinnerasia at 08:03|PermalinkComments(0)雑な談 

2016年09月13日

多重ガラパゴスの中に散財する無数の小ガラパゴス
最終的には個体にたどりつくかもしれないその一歩手前あたりには、個体で形成されたコロニー、あるいはフローラとでも呼ぶべき個体の集団がある。人間社会で言えば、都市の中の一画にある「◯◯人地区」と言ったところか。

熱力学の基本にある、エントロピー増大の法則に沿って言えば、本来、生態系、あるいは人間社会は、個性を持たない個体が画一的に散在するようなところに向かっているはずである。
地球上のどの一点をとっても同じ風景が広がる。
だが、実際はそうなっていないところが生命のおもしろいところである。
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myinnerasia at 08:07|PermalinkComments(0)アジア | 生命

2016年09月12日

先日、大阪に住む弟が上京したので、夜一緒に飲みに行った。
その時の会話。

僕:「で、久しぶりの東京はどうかね?」
弟:「いやあ、こっちはやっぱり気分が楽やわ。昔、兄ちゃんが言っていたように、『人の視線が刺さってこない』ところが何ともいい。」

「人の視線が刺さってこない」
確かに東京はそういう街である。
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myinnerasia at 08:04|PermalinkComments(0)雑な談 | アジア

2016年09月09日

「見立て」というものは日本の伝統のあちこちに見られる。
たとえば落語では手ぬぐいと扇子が様々なものに見立てられて演じられることが芸になっている。

手ぬぐいを丼に、扇子を箸に見立てて、うどん(江戸落語では蕎麦)をすする様を見ていると、本当にうどんが食べたくなったりする。観る者にそこまで感じさせられるかどうか、というのが落語家の腕の見せどころでもある。

でもなぜ手ぬぐいと扇子だけで何もかもを表すことがそれほど素晴らしいことなのだろうか?
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