2016年06月22日
コモエスタ坂本という宇宙意識体-その2:嬲リンク事件
【前回のあらすじ】
- 20年前、インターネットが爆発的な普及を遂げる前夜、個人のホームページというものがあった。
- まだブログが無かった当時は、HTMLを覚え、FTPでアップするという手作業をやっていた。
- そんな中で、コモエスタ坂本がやっていた"Comoesuta's Japan Home Vage"は、今の2ちゃんねる用語の元となる独特の言葉遣いを最初に始めたものであった。
- 当時は個人ホームページの中には、女性性をウリにしたものがあり、人気を獲得していた。
- それをコモエスタ坂本が"Comoesta's Japan Home Vage"で取り上げ「嬲リンク」という企画にした。
- そして(当然のことながら)事件が起こった。
嬲リンクは女性性をウリにしている女性のホームページを取りあげ、嬲りものにする企画であったが、ひとつだけ、例外的に男性がやっているホームページを取りあげたことがある。
今ではもう当時のページが残っていないので、記憶に頼るしかないが、「ぽよぴん」だか「ひろぽん」だか、そういう名前を名乗っている男性だったと思う。
面倒くさいので以降「ぴよぴよ」ということにしよう。絶対ぴよぴよではなかったけど。
で、その「ぴよぴよのホームページ」は当然自分の女性性をウリにするわけではなく、世の女性性をウリにしたホームページを集めたリンク集を公開するものであった。
コモエスタ坂本はそれを「ポン引きホームページ」として揶揄した。
コモエスタ坂本にとって、女性性をウリにすること、およびそういうものを集めたポン引きをすることそのものについては実はそんなに怒っていなかったのかも知れない。
それよりも彼は、まだ生まれたばかりのインターネットという環境における「リンク」の意味を問題提起したかったのだろう。
インターネット上に公開されているホームページに匿名性があるのか?インターネット上に公開されている情報に、公開している者はどこまで責任を負うことになるのか、という問題提起。
そのコモエスタ坂本の罠にまんまとはまったのが、まぬけなぴよぴよであった。
ぴよぴよは、自らのポン引きホームページが嬲リンクで笑いものにされていることを知って、コモエスタ坂本に抗議をしてきた。
その様子も逐一、"Comoesta's Japan Home Vage"公開されていた。
ぴよぴよの言い分はこうだ。
自分はリンクをする先の人たちにひとりずつ了解を得てリンクしている。そのページに無断でリンクを張って、そこにリンクされている彼女たちを笑いものにするのはけしからん。
なるほどポン引きとしてはその彼女たちを守るという態度はたいしたものだ。
だが、そもそもリンクを張るということに了解が必要という不文律は意味があるのか?
インターネット上で「リンクを張る」ということの意味は?
という問題に、ぴよぴよはあまりにも無頓着すぎた。
そもそも個人であっても、インターネット上で何らかの情報を発信するというときには、責任というものが発生するはずで、そこで発信した内容について反論されたり、揶揄されたりすることも当然想定されているべきである、ということをコモエスタ坂本が浮き彫りにしようとしていたのである。
その問題意識をまるで無視したまま興奮状態にあったぴよぴよはついに、「コモエスタ坂本を起訴する」とまで言い出した。
そのときのコモエスタ坂本の反応に、ライターとしてのプロ意識を感じた。
「ぴよぴよは口だけで『起訴する』などと言っているが、本当に起訴してくれたらライターとしてはネタができて嬉しい」と。
結局コモエスタ坂本の予想通り、裁判に至るまでにはいかなかったが、この事件はその後の日本のインターネットのありかたに大きく影響するものとなった。
今ではもう当時のページが残っていないので、記憶に頼るしかないが、「ぽよぴん」だか「ひろぽん」だか、そういう名前を名乗っている男性だったと思う。
面倒くさいので以降「ぴよぴよ」ということにしよう。絶対ぴよぴよではなかったけど。
で、その「ぴよぴよのホームページ」は当然自分の女性性をウリにするわけではなく、世の女性性をウリにしたホームページを集めたリンク集を公開するものであった。
コモエスタ坂本はそれを「ポン引きホームページ」として揶揄した。
コモエスタ坂本にとって、女性性をウリにすること、およびそういうものを集めたポン引きをすることそのものについては実はそんなに怒っていなかったのかも知れない。
それよりも彼は、まだ生まれたばかりのインターネットという環境における「リンク」の意味を問題提起したかったのだろう。
インターネット上に公開されているホームページに匿名性があるのか?インターネット上に公開されている情報に、公開している者はどこまで責任を負うことになるのか、という問題提起。
そのコモエスタ坂本の罠にまんまとはまったのが、まぬけなぴよぴよであった。
ぴよぴよは、自らのポン引きホームページが嬲リンクで笑いものにされていることを知って、コモエスタ坂本に抗議をしてきた。
その様子も逐一、"Comoesta's Japan Home Vage"公開されていた。
ぴよぴよの言い分はこうだ。
自分はリンクをする先の人たちにひとりずつ了解を得てリンクしている。そのページに無断でリンクを張って、そこにリンクされている彼女たちを笑いものにするのはけしからん。
なるほどポン引きとしてはその彼女たちを守るという態度はたいしたものだ。
だが、そもそもリンクを張るということに了解が必要という不文律は意味があるのか?
インターネット上で「リンクを張る」ということの意味は?
という問題に、ぴよぴよはあまりにも無頓着すぎた。
そもそも個人であっても、インターネット上で何らかの情報を発信するというときには、責任というものが発生するはずで、そこで発信した内容について反論されたり、揶揄されたりすることも当然想定されているべきである、ということをコモエスタ坂本が浮き彫りにしようとしていたのである。
その問題意識をまるで無視したまま興奮状態にあったぴよぴよはついに、「コモエスタ坂本を起訴する」とまで言い出した。
そのときのコモエスタ坂本の反応に、ライターとしてのプロ意識を感じた。
「ぴよぴよは口だけで『起訴する』などと言っているが、本当に起訴してくれたらライターとしてはネタができて嬉しい」と。
結局コモエスタ坂本の予想通り、裁判に至るまでにはいかなかったが、この事件はその後の日本のインターネットのありかたに大きく影響するものとなった。