2016年06月05日
フィーに勝てるものを探しつづけて
僕が小学生のとき、"フィー"があった。
フィーとは、当時の僕が育った地元にしかないものだったと思うが、小学生が言い争いに
なったときに、急に鼻の下を伸ばして白目を剥いて相手の言うことをさえぎるように、
フィーフィーフィーフィーフィーフィーフィーフィーフィー
とだけ言い続ける、というものである。
つまり口論には負けたことになるのかもしれないが、その口論の勝ち負けという枠を超えて、
相手の言うことを一切受けつけず、その口論自体を無効にする攻撃である。
フィーをされてしまうと、その後どれほど正論を吐こうが、あるいはその変な顔をバカにする
ようなことを言おうが、さらに、フィーフィーフィーフィーフィーフィーフィーフィーフィーと言われる
だけで、それ以上の口論は成立しない。あとは腕力勝負のケンカに発展することになる。
そこに敷かれた勝ち負けのルールを超える新たなルールを勝手に持ち込むこと。
戦略。
あるいは哀しき敗北宣言。
当時、一番仲が良かった天才少年Kがある日ぽつりと僕に言った。
「オレ、ずっと考えてるんやけど、あの"フィー"に勝てる言葉ないかな?」
この天才少年Kは、僕の人生に大きな影響を与えた人物であるが、この「"フィー"に勝てる言葉」
という発想は、僕にとって衝撃的だった。
無敵になること。
天才少年Kはその後、美大に進学して、アーティストとして活躍している。
僕は彼が「"フィー"に勝てる言葉」という課題を僕に与えたあの日以来、"フィー"に勝てる言葉を
探し続けている。
フィーとは、当時の僕が育った地元にしかないものだったと思うが、小学生が言い争いに
なったときに、急に鼻の下を伸ばして白目を剥いて相手の言うことをさえぎるように、
フィーフィーフィーフィーフィーフィーフィーフィーフィー
とだけ言い続ける、というものである。
つまり口論には負けたことになるのかもしれないが、その口論の勝ち負けという枠を超えて、
相手の言うことを一切受けつけず、その口論自体を無効にする攻撃である。
フィーをされてしまうと、その後どれほど正論を吐こうが、あるいはその変な顔をバカにする
ようなことを言おうが、さらに、フィーフィーフィーフィーフィーフィーフィーフィーフィーと言われる
だけで、それ以上の口論は成立しない。あとは腕力勝負のケンカに発展することになる。
そこに敷かれた勝ち負けのルールを超える新たなルールを勝手に持ち込むこと。
戦略。
あるいは哀しき敗北宣言。
当時、一番仲が良かった天才少年Kがある日ぽつりと僕に言った。
「オレ、ずっと考えてるんやけど、あの"フィー"に勝てる言葉ないかな?」
この天才少年Kは、僕の人生に大きな影響を与えた人物であるが、この「"フィー"に勝てる言葉」
という発想は、僕にとって衝撃的だった。
無敵になること。
天才少年Kはその後、美大に進学して、アーティストとして活躍している。
僕は彼が「"フィー"に勝てる言葉」という課題を僕に与えたあの日以来、"フィー"に勝てる言葉を
探し続けている。
myinnerasia at 05:54│フィー