アジア

2016年09月13日

多重ガラパゴスの中に散財する無数の小ガラパゴス
最終的には個体にたどりつくかもしれないその一歩手前あたりには、個体で形成されたコロニー、あるいはフローラとでも呼ぶべき個体の集団がある。人間社会で言えば、都市の中の一画にある「◯◯人地区」と言ったところか。

熱力学の基本にある、エントロピー増大の法則に沿って言えば、本来、生態系、あるいは人間社会は、個性を持たない個体が画一的に散在するようなところに向かっているはずである。
地球上のどの一点をとっても同じ風景が広がる。
だが、実際はそうなっていないところが生命のおもしろいところである。
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myinnerasia at 08:07|PermalinkComments(0)

2016年09月12日

先日、大阪に住む弟が上京したので、夜一緒に飲みに行った。
その時の会話。

僕:「で、久しぶりの東京はどうかね?」
弟:「いやあ、こっちはやっぱり気分が楽やわ。昔、兄ちゃんが言っていたように、『人の視線が刺さってこない』ところが何ともいい。」

「人の視線が刺さってこない」
確かに東京はそういう街である。
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myinnerasia at 08:04|PermalinkComments(0)

2016年09月04日

僕は携帯電話を持つようになってから、ずっとソフトバンクユーザーだ。
正確には、J-Phone → Vodafone → ソフトバンクと勝手に向こうが変わったが、要するに一度もドコモになったことはない。

「ガラパゴス携帯」という言葉が使われ始めたのは当然のことながら、iPhoneおよびその後に続くスマートフォンが普及し始めてからのことだが、僕は元々ソフトバンクユーザーだったおかげで、日本国内では「脱ガラパゴス」するのが早かった方だと思う。

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myinnerasia at 20:42|PermalinkComments(0)

2016年08月27日

最近「ダイバーシティ(多様性)」という言葉をよく聞くようになった。
大手企業では「我社は積極的にダイバーシティに取り組み、様々な人種、身体的障害、性的嗜好性を持った社員にも柔軟に対応する職場環境を目指しています」などと言う。

ダイバーシティとは大きく「生物的多様性」と「社会的多様性」に分けられる。

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myinnerasia at 11:41|PermalinkComments(0)

2016年08月24日

都市を構成する都市伝説とはつまりミームである。

ミームとは、リチャード・ドーキンスが「利己的な遺伝子」の中で提唱した概念で、文化にとっての遺伝情報のことである。
遺伝子は生物が遺伝情報を子孫に伝達する役割をするが、生物が一個体の代での最適な生命を得ることが遺伝子にとっての目的ではなく、遺伝子自体が自己複製を増やすことを最大の目的としている、というのがドーキンスの主張である。
これは結果として一個体が最適な生命を得る、ということに繋がることが多いが、それも遺伝子が自らの複製を増やすために最適化するための戦略である、ということである。

そしてドーキンスは生物だけではなく、文化についても言及する。
そこで生物にとっての遺伝子に喩えた概念が「ミーム」である。
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myinnerasia at 08:09|PermalinkComments(0)